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現代のグルメ漫画のあり方はこれだ!-漫画評-めしばな刑事タチバナ

time 2015/03/27

現代のグルメ漫画のあり方はこれだ!-漫画評-めしばな刑事タチバナ

僕がグルメレビューを書く上でバイブルとしている本を紹介する。

みなさんまたお会いしましたね。編集長のまいけるです。

今回は、僕がグルメを追求していく上で、バイブル本とさせて頂いている素晴らしい漫画をご紹介する。

それがこちら。

 『めしばな刑事タチバナ』

 
めしばな刑事タチバナ(1)[立ち食いそば大論争] (TOKUMA COMICS)
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まずページを開くと、刑事らしく取り調べの風景である。

強面で無精髭で小太りの刑事が犯人と対峙し、真剣な表情で話始める。

ここから犯人を追い詰めていくのかと思いきや、単なる“めしばな”が始まるのだ。

富士そばの「カレーかつ丼」という摩訶不思議なメニューと出会った時の思い出話を延々と語り出す。

富士そばで見たこともないメニュー。それに出会ったときの心の動揺、券売機で購入時に沸き起こる葛藤、出て来たカツカレー丼のビジュアルに圧倒され、食べ始めにどこから攻めるかで心の迷いが生じ、そして意を決しリスクを抱えて攻めていく。

そして“1+1は3じゃない。2でいいんだよ。”という名言を残して、満足げな顔で軽やかにその店を去っていく。

そんな話を取り調べ室でするだけでそのエピソードは終了する。

そこで面食らって、次のエピソードに進むと、また取り調べの風景。

いや、次も取り調べではなく“めしばな”をしているシーンだ。

今回は、あるささいなことがきっかけで、“牛丼サミット”という名のめしばな対決が始まってしまう。お互いに自分が好きな牛丼屋について熱く語り出すわけだが、自分がいかにその牛丼屋を愛しているかを、事細かな描写とストーリーでもって見事に描いていくのだ。そこで牛丼の世界がいかに奥深いかを読者は知ることになる。

ところがこの漫画、味や素材や調理法など、従来のグルメ漫画にありがちな展開の批評らしきものはほとんどない。そんな奥深さをこの漫画は追求しない。

それよりも心の動きや、そこに生じるストーリーや思い出、人との繋がり、さらには自分の生き様を徹底的に追求している。

B級グルメや、駄菓子類、インスタント麺などが実名で登場する。どちらかというと専門的な知識が重視されがちなグルメ漫画だが、この漫画はそんなことではなく、どこにでもあるようなものが対象で、誰もが一度は考えたことがあるであろうことが切々と語られている。

「あーわかるわかる」とか、「俺はこっち派だな」とか、感情移入しながら読めるグルメ漫画なのだ。僕は少なくともこのようなタイプのグルメ漫画は読んだことがなかった。

こんなグルメ漫画あればいいのにと思っていたが、まさに追い求めていたものがこれ。

自分がグルメに挑む際の感覚と似ていたため、本当に好きなグルメ漫画の一つだ。

とにかく切り口が面白いし、よく見て本当によく調査してある。セリフの数が多いのと、内容があまりに濃いため、1冊読むのにかなり時間と労力がかかる(笑)

作者が本当に“めしばな”を愛していることが大変によく伝わってくる名作だと思う。

全国のグルメファンに、こんな世界があることを教えてあげたい。

ていうか、こういうの好きな人絶対にいると思うから、騙されたと思って少しでも響いた方は読んでほしい。本当に面白いから。

もっと認知されて欲しいと切に願っている。

特に孤独のグルメファンはオススメ!

現代のグルメ漫画のあり方はこれでしょう。

グルメとは、愛情だ。

大変にオススメの漫画です。よろしければぜひ。

実写化されて、DVD化もされました。とても面白いですよ!

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